ミドリムシ(ユーグレナ)とは?

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ミドリムシとは

みどりむし:(学術名称ユーグレナ)

みどりむしとは類まれな栄養素を含んでいる生物で、そこに注目した各研究機関や大学が培養を試み、2005年東京大学が大量培養に成功しました。
独自成分パラロミンや、ミドリムシの摂取で、体内のアデイポネクチンが増加する作用があるなど驚異の原始生物です。

ミドリムシの写真

ミドリムシが世界で食べる事ができるようになった理由

ユーグレナ社が大量培養に成功

ミドリムシの大量培養に最初に成功したのはユーグレナ社です。
ユーグレナ社は2005年以来、沖縄県の石垣島でミドリムシを培養しています。
実は、ミドリムシは二酸化炭素さえあれば生きていくことができますから、 育てること自体は難しくありません。
しかし、大量かつ安定的に培養する技術が確立されていませんでした。
それは、ミドリムシだけを育てようとしてもそれをえさとするほかの 生物の発生を抑えることが難しかったことが原因です。
ユーグレナ社はその問題を解消しましたが、詳しいことはユーグレナ社だけが知っています。

沖縄県の石垣島で培養されているミドリムシは、太陽の光を浴びながら 培養プールの中で一月半ほどをすごします。

販売店の中には産地を東京大学産と表記しているところもあるようですが、ユーグレナ社のミドリムシは、石垣島で生産されたものですから、 「沖縄県石垣島産」というのが正しい表記となります。


そもそもミドリムシって?

藻の仲間

ミドリムシは藻の仲間

みどりむし(ユーグレナ)は、名前に「ムシ」とあっても虫ではなく植物
(藻)の一種で、体の大きさが0,05mmほどの微生物です。
植物(藻)でありながら自分で動き回ることができるということが大きな特徴です。
水の中で光合成をしながら、ビタミンやミネラルといった栄養素を体の中に蓄えています。


5億年前から存在している

ミドリムシが誕生したのは約5億年前だといわれています。
5億年前にはまだ恐竜もいませんでした。人間が地球上に登場するのがわずか数百年前だといわれていますので、
そのはるか以前からミドリムシは地球に住んでいることになります。すごいですね。

毛で動く

ミドリムシは、植物(藻)でありながら、動物のように動き回ります。
体の先端にある鞭毛(べんもう)という毛のようなものを動かすことによって前に進んでいきます。
この鞭毛は、長いものと短いものの2本あります。
短いほうは体に隠れてしまって移動するために使うことはなく、長いほうの毛だけを使って移動します。

名前の由来
〜ラテン語で「美しい目」〜

みどりむしの学名「ユーグレナ(Euglena)」は、「美しい目」という意味のラテン語からきています。
最初に発見したオランダ人科学者レーウェンフックが、顕微鏡をのぞいて観察したミドリムシの赤い斑点が目のようだとして「eu(美しい)」+「glena(目)」と名づけました。
赤い斑点の正体は、ミドリムシの細胞核です。

みどりむしのパワーとは?

59種類の栄養豊富でサプリメントに最適!

ミドリムシの最大の特徴はなんといっても豊富に含まれた栄養素。その数なんと59種類!現代人に不足しがちと言われるビタミン13種類をはじめ、 アミノ酸18種類、ミネラル10種類、不飽和脂肪酸13種類を含んでいます。これだけの栄養を日常生活ですべてをバランスよく摂取できたらうれしいですよね。 そこで近年ミドリムシは「健康食品」としての分野で活用されています。
特に健康食品としては、「サプリメント」という形で販売が盛んで、現在注目を集めています。
ミドリムシのサプリメントは、含まれる栄養素が多いだけでなく、体への吸収率がとっても高いというのが特徴です。
つまり、日常的に不足しがちな栄養をサプリメントで簡単に、かつ効率的に補うことが可能になります。

油を吸着!パラミロンという特有の物質

パラミロンはほかの生物では得られない、ミドリムシ特有の成分です。
パラミロンの表面には無数の細かい穴が開いており、ミドリムシが光合成で作り出した糖分をそこに吸収すると考えられています。
その特徴を利用して、パラミロンを人の体内に取り込むと、その細かい穴に体内の不要な物質(中性脂肪など)を吸収する性質があるともいわれています。

脅威の吸収率93.1%!

ミドリムシには、栄養吸収の阻害となる、セルロース(堅い細胞壁)が ありません。
植物(野菜)には、セルロース(堅い細胞壁)があり、 人間には、そのセルロースを分解する酵素がありません。
よく噛んで食べても、その栄養吸収率は、約40%と言われています。
ミドリムシは、セルロース(堅い細胞壁)がなく、細胞膜のみです。
細胞膜は、人間の酵素で容易に溶かされ、その栄養吸収率は、 約93.1%と言われています。
細胞壁のない細胞膜のみのミドリムシで効率よく栄養を吸収することができます。

健康維持に重要な善玉物質のアディポネクチン

アディポネクチンは、大阪大学松澤教授のグループによって発見された 健康維持に最も重要な役割をする超善玉物質です。
「アディポネクチンは、糖尿病・高脂血症・高血圧・動脈硬化などの メタボリック症候群を予防し、さらにガンをも予防する (おもいっきりテレビより)」と言われています。

アディポという意味は「脂肪」という意味でアディポネクチンは、 内臓脂肪細胞によって作られます。
太っている方のように脂肪が膨らんでしまいますとアディポネクチンの 分泌量が減ってしまいます。
逆に痩せた方も同様です。太った方や 痩せた方に病気が多いのはそのためだと言われています。
適度な脂肪がアディポネクチンを分泌してくれるのです。

食品だけじゃない!その他の有効性

たくさんの酸素を作りだせる

ミドリムシの二酸化炭素吸収力はほかの植物よりもすぐれており、たくさんの酸素を作り出すことができます。
その力を利用して、宇宙船の中に持ち込んで、宇宙で宇宙飛行士が呼吸するための酸素を 作り出すことを目指して研究が進められています。

プラスチックを作る研究

ミドリムシから採れる植物性の油を使ってプラスチックを作ろうという研究が行われています。
生物の油から作られるプラスチックを「バイオプラスチック」といいます。
従来のプラスチックは石油を原料として作られていますから、石油の代わりにミドリムシがプラスチックの原料となることが期待されています。

燃料の原料に利用

ミドリムシが光合成で作り出す油を燃料(バイオ燃料)として利用しようという研究が行われています。
バイオ燃料は、現在人類が利用している主燃料である石炭や石油に代わる次世代の燃料として期待されています。
今までもとうもろこしやサトウキビなどを利用して様々なバイオ燃料に関する研究がすすめられてきました。 ミドリムシが油を作るのは、光合成をするときです。
そのバイオ燃料を自動車の燃料として使用すれば、二酸化炭素を排出しますが、ミドリムシがその二酸化炭素を吸収して光合成を行えば、二酸化炭素の抑制に繋がります。
つまり、二酸化炭素を吸収しながら燃料を生み出すことになります。将来的に自動車や飛行機を動かすことが期待されています。

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